9 月 3 日
2 日目からようやくカンボジアの観光が始まった.
まずは,3 日分のコースをゲストハウスのマネージャー(カトーというあだ名らしい)に提案される.これはどうも定番のコースというのがあるらしくて,行く先々でどこかで見たような人達を会うことになる.
今回は,シェムリアップで 5 日間まるまる使えるという余裕がある日程だったので,とりあえず定番を回って 4 日目と 5 日目はあとで考えることにした.定番は 1 日目小回りコース,2 日目大回りコース,3 日目さらに大回りコースとなっている.
コース中の代表的な場所を書くと以下のようになる.
小回り:アンコール・ワット⇒アンコール・トム(バイヨンなど)⇒タ・プロム⇒タ・ケウ⇒プノン・バケン(夕日)
大回り:朝日⇒プレ・ループ⇒バンテアイ・スレイ⇒クパル・スピアン(トレッキング)⇒ニャック・ポアン⇒プリア・カン
さらに大回り:ベン・メリア⇒ロリュオス遺跡群(ロレイ,バコン,プリア・コー)⇒トンレサップ湖
全行程をトゥクトゥクで廻った.これでトゥクトゥク代が 3 人で $ 60.
基本はこんな感じなんだけど,ドライバさんが寄ってくれた面白いところがちょっとずつ入ってくる.
それでは,観光初日の日記.
前日の夜の着時間が遅かったこともあって,初日は遅めの出発.まずは,今回の旅行でメインの一つであるアンコールワットへ.
ここで,いきなり目の前までいっていいわけではなくて,途中にあるチケットコントロールを通らないといけない.チケットは,1 日券($ 20),3 日券($ 40),7 日券($ 60)という 3 段階で設定されていて,いつ入ったかという情報とともに,写真を取られてそれが印刷されるという厳重なもの.実際にはこれ 1 枚あれば,ほとんどの遺跡に入れる.各遺跡の前には水色シャツの人がいて,観光客が近づいてくるとチケットのチェックに来る.
# ちなみに,シャツつながりでいくと,緑色シャツは掃除・草刈りなどをしている人達,黄土色シャツは公式なガイドというように,分類されているようでした.
さすがに,世界遺産の中で一位といわれるだけあって,結構観光客がいる.適当に回っていると,現地の人らしき人が話しかけてきた.
ガイドのシャツを来ているわけではなくて,普通のシャツを着ている.写真を撮るための Good View Point を教えてくれるといっているようだ(英語).一度は断ったのだが,ただ見て回るのも大変そうということで,ガイドをお願いすることに...確かに,他のツアーや公式ガイドが通っているところじゃないところを通っていく.
さらに,トリビア的なことをかなり教えてくれる.
トリビア1)アンコールは「Capital City」,ワットは「Temple」なので,王都と寺院が合体している
トリビア2)シバ神とビシュヌ神について.それぞれクリエータ&デストロイヤーとプロテクターという役割をもっていて,手の数が10 本と 8 本あるなど特徴が分かれている.残念ながら,どちらがどうだったかは確実に覚えていなくて,このあと回る遺跡でも曖昧なまま..
トリビア3)外側の門は象が通れるような大きさにしてある.色々運ばせたり,象兵のため.
トリビア4)図書館(経蔵)は回廊ごとに誰が対象か階層づけられている(王様,僧など)
トリビア5)階段が下の写真のように狭くて急なのは,
ー ちょっとずつ歩くように強制し拝みながら登っていくように,
ー 後の人にお尻を見せて登らなくても済む
ということを理由としているらしい.
アンコールワットでいつもやっているだけあって,ちゃんとした説明で,かなり勉強になるし,面白い.
さらに,始めに言っていただけあって,以下のようにいい写真ポイントを教えてくれる.
そうやって解説を聞きながら歩いているうちに,中心部である第三回廊にたどりついた.
現在,第三回廊は入場規制がされているとのことで,凄い急な階段の下で,パスをもらう必要がある.とはいうものの,並ばないと入れないというレベルではなかった.
登ってみると,かなり高い.アンコールワットはなんとなく平坦なイメージがあったけれど,そんなことはない.この後見るこの辺の遺跡全般に言えることだけど,基本的にはピラミッド.中心の舞台とそれを眺められる第三回廊の窓は修復中でみられなかくて,真っ直ぐ門のほうを見通すことはできなかった.
ガイドブックで予習していったところで,第一回廊のレリーフをみたいと思っていたのだけれど,結局どこだったのかこのときは分からなかった.改めて 5 日目(最終日)にくることになる.
最後は,メインストリートを通って,入り口まで戻る.案内してくれたガイドさんはここまでだということになるのだが,やはり,ガイド料を払うことになる.いくら渡したか忘れたけれど,もっとくれというようにごねるので,気まずい感じになる.この後の遺跡でもそうなのだが,遺跡に入ると近づいてくるガイドには気をつけないとという話になった.まぁ,特別高くぼったくられる訳ではないので,値段の交渉がめんどくさいだけではあるが...
トゥクトゥクのところに戻ると,売り子の子供たちが大勢寄ってくる.どこの遺跡でもそうなのだけれど,ほとんどの子が英語を上手に話すし,日本語も覚えている.水を買えとか,お土産(Tシャツ,スカーフ,絵はがきなど)を買えとか言って,たくさん手に持っている.
$1 とかのものもあるので何度か買ってはあげたのだけれど,全員から買ってあげる訳にもいかないので,追い払わないといけない.すごく心苦しい...
つづいてはアンコール・トム.アンコール・ワットが一つの寺院だったのに対して,トムの方はバイヨンという寺院を中心にした広い地域に渡る遺跡の総称となっている.
時代的にはワットのすぐあとにトムがくる.
まず,周りは塀(一辺 3 km)で囲われていて,ゲートからしてすごい彫刻のある遺跡で,堀に渡された欄干にも彫刻がある.欄干の像は,ナーガ(7 つの顔をもった蛇.蛇が脱皮するというところから,不老不死の象徴らしい.)の尻尾を多くの人が引っ張っているという不思議なもの.このような石像は,このほかの色々なところで観られた.
ゲートの上のアンコール・トムの象徴である大きな顔の彫刻が塔の中にはめ込まれている.(あとでお土産をさがすところで現地の人たちに聞いたところによると,この大きな顔は「バイヨワン」と呼ぶらしい.)
また,このゲートで驚くことには,遺跡の下をクルマやバイク,トゥクトゥクが普通に通過していく.さすがにすれ違うだけの幅はないので,一方通行だが,どのクルマも結構なスピードで通っていくので,ぶつかって壊れたりしないのか心配になってしまった.
トムの中心のバイヨンは,見る人が圧巻するような感じで塔がたっている.塔にバイヨワンが彫刻されているのがそれの一因ではあるが,それだけでなくて,細かい彫刻もかなりすごい.
ワットなどアンコール遺跡群全体にいえることなのだけど,「滅びの美学」といわれるように崩れ具合がまたいい味をだしているように思った.その中でもコケの生え具合いとか,石の腐食具合いではバイヨンがナンバーワンであった.
つづいて,アンコール・トムの中心部にある象のテラス,ライ王のテラス,王宮などを回る.ここで困ったのは,ドライバーさんがこの先の「レパキン」という遺跡でまっているねといって,バイヨンの東側で分かれたのだが,「レパキン」がどこか分からなくなる.
適当に歩いているうちに分かったのだけど,「Terrace of the Leper-King (レパーキング)」という「ライ王のテラス」のことだった.さらに,ライ王というのは日本語名で,通称だったということは,帰ってきてから分かった(三島由紀夫で有名だそうですが,恥ずかしいことにそんなことも知らず,ライ王の像もなんだこれはってかんじで通り過ぎる...)
昼食をとったあと,タ・プロムへ向かう.ここは東西に入り口がある形の遺跡なので,東の入り口から入って,ドライバーさんは西で待っていてくれることに.
ガイドブックでみてあったところによると,ラピュタ的な感じ.さらにはトゥームレイダーの映画のロケ地であったらしい.(映画はともかく,ゲームのトゥームレイダー4で予習していけばよかったな.)
ここまで見てきた遺跡では,コケとか生えてはいるものの,ここまで木が浸食している遺跡はなかった.木が浸食しているだけでなく,壊れ方,傾き方もハンパじゃない.(後で思ってみると,3日目にいくベンメリアはさらにすごいことになっていた..)
よく見ると,木の間から彫刻が覗いていたり,石を押しのけていたりしていて,すごいことになっている.
元々建てられたときには,当然樹木はなかったのだろうけど,それが考えられているかのように,樹木の浸食しているのがすばらしいと思った.
今回の旅行で,僕のオススメ度ナンバーワンはこの遺跡でした.
もう,結構廻ったなぁという感じだったのだが,この日廻るのは,まだ 2 つもあるという予定.タ・ケウとトムマノン.
タ・ケウは背の高い遺跡,トムマノンは小さめで彫刻があったっけなぁぐらいの印象しかない.
これで一日目の遺跡周りは終了なのだけれど,時間を合わせて夕日を見に行くというのが
最後の目玉としてあった.
ただ,トムマノンまで見た時点では夕日の時間(この時期だと 17:45 あたり)にはまだ早く,どこかで時間をつぶすことに.ひとまず,次の日の朝日を気球(アンコール・バルーン)からみたかったので,下見ということでドライバーさんにバルーンのところまで連れて行ってもらった.
アンコールワットの真西からあがるようなところに用意してあるので,これはアンコールワット越しに朝日がみれそうということで,朝日の上る時間に予約をいれた(次の日行ってみると結局予約なんか必要なかったのだが,詳しくは次のエントリーで書こう.)
これでもまだ時間があるのだが,どうしたものか,適当に休むことができるところはあるかとドライバーさんに聞いてみる.
ちょうどその道の先に休めるところがあるので,行こうと紹介してくれる.そこで,アンコールワットとシェムリアップ空港をつなぐ,東西に走っている道の,中間地点ぐらいのところにあるハンモックでくつろげるところについた.
観光客向けな訳ではなくて,現地の人などが休みにくつろぎにくるようなところらしい.食べ物も出してくれるし,日本の漫画喫茶的なところなのかなぁと,話していた.
リゾートでみるような,わらぶき屋根の部屋(壁はないので,部屋とはいわないか)がいくつも並んでいて,そこの 1 つを使わせてもらえる.
ハンモックなんか使った記憶がなかったので,おそらく初ハンモック.前にもかいたように,遺跡はピラミッド的なものを登らなくてはいけなかったり,結構,ハードだったので,快適に休めた.
いくらだったかは,覚えていないけど,食べ物と飲み物含めて,$ 25 とかだったかなぁ.
# こういうところ(観光客向けでないところ)も紹介してくれるので,本当に今回のドライバーのマニールさんは分かってくれていたなぁ.
そうこうしているうちに,日が暮れる時間が近づいてきたので,夕日観測のスポットに移動することになった.夕日をみるのも定番があるらしく,プノン・バケンという遺跡に向かう.この遺跡は,アンコール・ワットからアンコール・トムへ向かう道の横にあるのだが,小高い山になっている上に遺跡が建てられている.
その山を歩いて 15 分くらい登っていくと($ 20 払えば象に乗っていけるそうです),頂上に遺跡がある.
夕日スポットだけあって,結構人が大勢いる.ちょっと早めに登り始めただけあって,着いたときにはまあまあだったのだが,日の入り時間に向けて,人がすごい勢いで増えていく.特に日本人ツアー客が多くて,日本語がかなり聞こえてくる.
ちなみに,アンコール遺跡周辺(カンボジアも全域にわたってそうなのかもしれないけど)は平野が広がっているので,遠くまで,見渡せる.もちろんアンコールワットも見える.
そして,肝心の日の入り時間になったのだが,雨期なこともあって,雲が多いままであった.どんな感じが正解なのか分からないので,こんなものなのかなぁという感じでみていると,周りのツアー客が下山していく.日本語のツアーガイドが多いおかげで,盗み聞きしていると今日はみれませんでしたねといったことを言っている.残念な気分になりつつ,僕らも人が減ってきたところで下山を開始する.(あまりにも残念だったので,最終日に一人でリベンジしました.)
これで,一日目の観光が終わったので,一度宿に戻った後,夕飯に行こうという話になった.夕飯は,ゲストハウスのマネージャーが勧めてくれたアプサラダンスを見ながら夕飯を食べられるところを試してみようと言うことを朝に決めてあった.初日なので,名物とされているアプサラダンスを見れるということで,期待していったのだが...ちょっと残念な感じだった.まず,ビュッフェ形式食事がカンボジア風でもなく,おいしくもない.ヒドさは,寿司みたいなものがあるのだが,「シャリの上にカニかまが乗っている」ことを書けば分かってもらえると思う.
そんな感じなのに $10 ということだと,前日の半分屋台みたいなところで食べた $ 1 のフライドライスのほうがよっぽどよかった.
今回の旅行は,全体として成功ばっかりだったのだけれど,この日の夕飯だけは失敗だったなぁ.
結局,少し食べたのだけど,20 時に迎えにくるといっていたドライバーさんが来るには,まだまだ時間がある.宿に電話して,早く戻りたいと伝えたいのだが,電話をかけるのは結構ハードルが高いことに気づく...ひとまず,そこのレストランで電話を借りることにしたのだが,どうやってかけていいものかよく分からない.なんとか,そこの人にここにかけたいと伝えてかけてもらったのだが,英語をがんばらないと分かってもらえない...
なんとか,伝えたつもりになって,電話を切って待っていると迎えにきてくれた.やっぱり英語は勉強しておかないといけないことを痛感することは,1 日目にしてこれで何度目だったか...
まだ 20 時前なので,せっかくだからシェムリアップの中心付近にあるナイトマーケットによってから宿に戻ってもらうことにした.今回のゲストハウスはナイトマーケットに近いというのが 1 つの売りだったので,途中でよっても問題ないし,歩いて帰ってみようという流れなった.ナイトマーケットは結構最近にできた観光客にできた市場らしくて,お土産を売っている.
お土産は T シャツとか石像のミニチュアとかがどの店舗でも売っていて,どこで買っても同じようなものなのだが,価格の交渉によって値段は結構かわる.それを楽しむ目的でブラブラしていて結構楽しかった.
自分用にはナーガのミニチュアを探した.遺跡の入り口等にある像で,見ていて形が気に入ったのだが,思った形のものがない.やけに長い尻尾がついていたり,ナーガに囲まれたところにブッダが瞑想していたりといったバリエーションのものはあるのだが...このお土産を探すせいで,一緒に行った 2 人にはこの後数日に渡って,迷惑をかけることになってしまった.すみません..
結局,結構遅くまでブラブラしてしまって,次の日に朝日を見に行くのに起きられるか不安になってきた.
5 時起き...
2 日目からようやくカンボジアの観光が始まった.
まずは,3 日分のコースをゲストハウスのマネージャー(カトーというあだ名らしい)に提案される.これはどうも定番のコースというのがあるらしくて,行く先々でどこかで見たような人達を会うことになる.
今回は,シェムリアップで 5 日間まるまる使えるという余裕がある日程だったので,とりあえず定番を回って 4 日目と 5 日目はあとで考えることにした.定番は 1 日目小回りコース,2 日目大回りコース,3 日目さらに大回りコースとなっている.
コース中の代表的な場所を書くと以下のようになる.
小回り:アンコール・ワット⇒アンコール・トム(バイヨンなど)⇒タ・プロム⇒タ・ケウ⇒プノン・バケン(夕日)
大回り:朝日⇒プレ・ループ⇒バンテアイ・スレイ⇒クパル・スピアン(トレッキング)⇒ニャック・ポアン⇒プリア・カン
さらに大回り:ベン・メリア⇒ロリュオス遺跡群(ロレイ,バコン,プリア・コー)⇒トンレサップ湖
全行程をトゥクトゥクで廻った.これでトゥクトゥク代が 3 人で $ 60.
基本はこんな感じなんだけど,ドライバさんが寄ってくれた面白いところがちょっとずつ入ってくる.
それでは,観光初日の日記.
前日の夜の着時間が遅かったこともあって,初日は遅めの出発.まずは,今回の旅行でメインの一つであるアンコールワットへ.
ここで,いきなり目の前までいっていいわけではなくて,途中にあるチケットコントロールを通らないといけない.チケットは,1 日券($ 20),3 日券($ 40),7 日券($ 60)という 3 段階で設定されていて,いつ入ったかという情報とともに,写真を取られてそれが印刷されるという厳重なもの.実際にはこれ 1 枚あれば,ほとんどの遺跡に入れる.各遺跡の前には水色シャツの人がいて,観光客が近づいてくるとチケットのチェックに来る.
# ちなみに,シャツつながりでいくと,緑色シャツは掃除・草刈りなどをしている人達,黄土色シャツは公式なガイドというように,分類されているようでした.
結局,3 日券を買って,写真をとられて再びアンコールワットへ.
共通チケット 3 日券 |
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裏面 |
ガイドのシャツを来ているわけではなくて,普通のシャツを着ている.写真を撮るための Good View Point を教えてくれるといっているようだ(英語).一度は断ったのだが,ただ見て回るのも大変そうということで,ガイドをお願いすることに...確かに,他のツアーや公式ガイドが通っているところじゃないところを通っていく.
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アンコール・ワット左側から.池越し |
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アンコールワット右側から |
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順路じゃないところ |
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正面の舞台は修復中 |
さらに,トリビア的なことをかなり教えてくれる.
トリビア1)アンコールは「Capital City」,ワットは「Temple」なので,王都と寺院が合体している
トリビア2)シバ神とビシュヌ神について.それぞれクリエータ&デストロイヤーとプロテクターという役割をもっていて,手の数が10 本と 8 本あるなど特徴が分かれている.残念ながら,どちらがどうだったかは確実に覚えていなくて,このあと回る遺跡でも曖昧なまま..
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ビシュヌ神(アンコールワットの右側にいる) |
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シバ神(アンコールワットの左側にいる) |
トリビア3)外側の門は象が通れるような大きさにしてある.色々運ばせたり,象兵のため.
トリビア4)図書館(経蔵)は回廊ごとに誰が対象か階層づけられている(王様,僧など)
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外側の図書館(メインストリートの左右に) |
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内側の図書館(第一回廊と第二回廊の間) |
トリビア5)階段が下の写真のように狭くて急なのは,
ー ちょっとずつ歩くように強制し拝みながら登っていくように,
ー 後の人にお尻を見せて登らなくても済む
ということを理由としているらしい.
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第二回廊への急な階段 |
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第三回廊への急な階段 |
アンコールワットでいつもやっているだけあって,ちゃんとした説明で,かなり勉強になるし,面白い.
さらに,始めに言っていただけあって,以下のようにいい写真ポイントを教えてくれる.
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中庭には人がいない(第一回廊と第二回廊の間) |
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アプサラ |
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テバダー(女神像) |
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レリーフ |
そうやって解説を聞きながら歩いているうちに,中心部である第三回廊にたどりついた.
現在,第三回廊は入場規制がされているとのことで,凄い急な階段の下で,パスをもらう必要がある.とはいうものの,並ばないと入れないというレベルではなかった.
登ってみると,かなり高い.アンコールワットはなんとなく平坦なイメージがあったけれど,そんなことはない.この後見るこの辺の遺跡全般に言えることだけど,基本的にはピラミッド.中心の舞台とそれを眺められる第三回廊の窓は修復中でみられなかくて,真っ直ぐ門のほうを見通すことはできなかった.
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第三回廊からメインストリートを眺める |
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中央の塔 |
ガイドブックで予習していったところで,第一回廊のレリーフをみたいと思っていたのだけれど,結局どこだったのかこのときは分からなかった.改めて 5 日目(最終日)にくることになる.
最後は,メインストリートを通って,入り口まで戻る.案内してくれたガイドさんはここまでだということになるのだが,やはり,ガイド料を払うことになる.いくら渡したか忘れたけれど,もっとくれというようにごねるので,気まずい感じになる.この後の遺跡でもそうなのだが,遺跡に入ると近づいてくるガイドには気をつけないとという話になった.まぁ,特別高くぼったくられる訳ではないので,値段の交渉がめんどくさいだけではあるが...
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メインストリートから |
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ガイドさんと |
トゥクトゥクのところに戻ると,売り子の子供たちが大勢寄ってくる.どこの遺跡でもそうなのだけれど,ほとんどの子が英語を上手に話すし,日本語も覚えている.水を買えとか,お土産(Tシャツ,スカーフ,絵はがきなど)を買えとか言って,たくさん手に持っている.
$1 とかのものもあるので何度か買ってはあげたのだけれど,全員から買ってあげる訳にもいかないので,追い払わないといけない.すごく心苦しい...
つづいてはアンコール・トム.アンコール・ワットが一つの寺院だったのに対して,トムの方はバイヨンという寺院を中心にした広い地域に渡る遺跡の総称となっている.
時代的にはワットのすぐあとにトムがくる.
まず,周りは塀(一辺 3 km)で囲われていて,ゲートからしてすごい彫刻のある遺跡で,堀に渡された欄干にも彫刻がある.欄干の像は,ナーガ(7 つの顔をもった蛇.蛇が脱皮するというところから,不老不死の象徴らしい.)の尻尾を多くの人が引っ張っているという不思議なもの.このような石像は,このほかの色々なところで観られた.
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欄干の象(ナーガの尻尾を引っ張る人たち) |
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バイヨン南ゲート |
ゲートの上のアンコール・トムの象徴である大きな顔の彫刻が塔の中にはめ込まれている.(あとでお土産をさがすところで現地の人たちに聞いたところによると,この大きな顔は「バイヨワン」と呼ぶらしい.)
また,このゲートで驚くことには,遺跡の下をクルマやバイク,トゥクトゥクが普通に通過していく.さすがにすれ違うだけの幅はないので,一方通行だが,どのクルマも結構なスピードで通っていくので,ぶつかって壊れたりしないのか心配になってしまった.
トムの中心のバイヨンは,見る人が圧巻するような感じで塔がたっている.塔にバイヨワンが彫刻されているのがそれの一因ではあるが,それだけでなくて,細かい彫刻もかなりすごい.
ワットなどアンコール遺跡群全体にいえることなのだけど,「滅びの美学」といわれるように崩れ具合がまたいい味をだしているように思った.その中でもコケの生え具合いとか,石の腐食具合いではバイヨンがナンバーワンであった.
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バイヨン |
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バイヨワン |
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アプサラ・テバダー |
つづいて,アンコール・トムの中心部にある象のテラス,ライ王のテラス,王宮などを回る.ここで困ったのは,ドライバーさんがこの先の「レパキン」という遺跡でまっているねといって,バイヨンの東側で分かれたのだが,「レパキン」がどこか分からなくなる.
適当に歩いているうちに分かったのだけど,「Terrace of the Leper-King (レパーキング)」という「ライ王のテラス」のことだった.さらに,ライ王というのは日本語名で,通称だったということは,帰ってきてから分かった(三島由紀夫で有名だそうですが,恥ずかしいことにそんなことも知らず,ライ王の像もなんだこれはってかんじで通り過ぎる...)
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ライ王の像 |
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象のテラス |
昼食をとったあと,タ・プロムへ向かう.ここは東西に入り口がある形の遺跡なので,東の入り口から入って,ドライバーさんは西で待っていてくれることに.
ガイドブックでみてあったところによると,ラピュタ的な感じ.さらにはトゥームレイダーの映画のロケ地であったらしい.(映画はともかく,ゲームのトゥームレイダー4で予習していけばよかったな.)
ここまで見てきた遺跡では,コケとか生えてはいるものの,ここまで木が浸食している遺跡はなかった.木が浸食しているだけでなく,壊れ方,傾き方もハンパじゃない.(後で思ってみると,3日目にいくベンメリアはさらにすごいことになっていた..)
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大木が遺跡に這っている |
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崩れている箇所 |
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別の樹 |
よく見ると,木の間から彫刻が覗いていたり,石を押しのけていたりしていて,すごいことになっている.
元々建てられたときには,当然樹木はなかったのだろうけど,それが考えられているかのように,樹木の浸食しているのがすばらしいと思った.
今回の旅行で,僕のオススメ度ナンバーワンはこの遺跡でした.
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樹の間から彫刻が見える |
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崩れている回廊(これで支えられるのか) |
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彫刻 |
もう,結構廻ったなぁという感じだったのだが,この日廻るのは,まだ 2 つもあるという予定.タ・ケウとトムマノン.
タ・ケウは背の高い遺跡,トムマノンは小さめで彫刻があったっけなぁぐらいの印象しかない.
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タ・ケウ(凄く高い) |
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トム・マノン |
これで一日目の遺跡周りは終了なのだけれど,時間を合わせて夕日を見に行くというのが
最後の目玉としてあった.
ただ,トムマノンまで見た時点では夕日の時間(この時期だと 17:45 あたり)にはまだ早く,どこかで時間をつぶすことに.ひとまず,次の日の朝日を気球(アンコール・バルーン)からみたかったので,下見ということでドライバーさんにバルーンのところまで連れて行ってもらった.
アンコールワットの真西からあがるようなところに用意してあるので,これはアンコールワット越しに朝日がみれそうということで,朝日の上る時間に予約をいれた(次の日行ってみると結局予約なんか必要なかったのだが,詳しくは次のエントリーで書こう.)
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アンコール・バルーン |
これでもまだ時間があるのだが,どうしたものか,適当に休むことができるところはあるかとドライバーさんに聞いてみる.
ちょうどその道の先に休めるところがあるので,行こうと紹介してくれる.そこで,アンコールワットとシェムリアップ空港をつなぐ,東西に走っている道の,中間地点ぐらいのところにあるハンモックでくつろげるところについた.
観光客向けな訳ではなくて,現地の人などが休みにくつろぎにくるようなところらしい.食べ物も出してくれるし,日本の漫画喫茶的なところなのかなぁと,話していた.
リゾートでみるような,わらぶき屋根の部屋(壁はないので,部屋とはいわないか)がいくつも並んでいて,そこの 1 つを使わせてもらえる.
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入り口 |
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ハンモック |
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食事も出る |
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部屋の外見 |
ハンモックなんか使った記憶がなかったので,おそらく初ハンモック.前にもかいたように,遺跡はピラミッド的なものを登らなくてはいけなかったり,結構,ハードだったので,快適に休めた.
いくらだったかは,覚えていないけど,食べ物と飲み物含めて,$ 25 とかだったかなぁ.
# こういうところ(観光客向けでないところ)も紹介してくれるので,本当に今回のドライバーのマニールさんは分かってくれていたなぁ.
そうこうしているうちに,日が暮れる時間が近づいてきたので,夕日観測のスポットに移動することになった.夕日をみるのも定番があるらしく,プノン・バケンという遺跡に向かう.この遺跡は,アンコール・ワットからアンコール・トムへ向かう道の横にあるのだが,小高い山になっている上に遺跡が建てられている.
その山を歩いて 15 分くらい登っていくと($ 20 払えば象に乗っていけるそうです),頂上に遺跡がある.
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象でも上れるらしい |
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山道 |
夕日スポットだけあって,結構人が大勢いる.ちょっと早めに登り始めただけあって,着いたときにはまあまあだったのだが,日の入り時間に向けて,人がすごい勢いで増えていく.特に日本人ツアー客が多くて,日本語がかなり聞こえてくる.
ちなみに,アンコール遺跡周辺(カンボジアも全域にわたってそうなのかもしれないけど)は平野が広がっているので,遠くまで,見渡せる.もちろんアンコールワットも見える.
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山の上の遺跡(結構階段をよじ登る) |
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アンコール・ワットも見える |
そして,肝心の日の入り時間になったのだが,雨期なこともあって,雲が多いままであった.どんな感じが正解なのか分からないので,こんなものなのかなぁという感じでみていると,周りのツアー客が下山していく.日本語のツアーガイドが多いおかげで,盗み聞きしていると今日はみれませんでしたねといったことを言っている.残念な気分になりつつ,僕らも人が減ってきたところで下山を開始する.(あまりにも残念だったので,最終日に一人でリベンジしました.)
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夕日 |
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夕日 |
これで,一日目の観光が終わったので,一度宿に戻った後,夕飯に行こうという話になった.夕飯は,ゲストハウスのマネージャーが勧めてくれたアプサラダンスを見ながら夕飯を食べられるところを試してみようと言うことを朝に決めてあった.初日なので,名物とされているアプサラダンスを見れるということで,期待していったのだが...ちょっと残念な感じだった.まず,ビュッフェ形式食事がカンボジア風でもなく,おいしくもない.ヒドさは,寿司みたいなものがあるのだが,「シャリの上にカニかまが乗っている」ことを書けば分かってもらえると思う.
そんな感じなのに $10 ということだと,前日の半分屋台みたいなところで食べた $ 1 のフライドライスのほうがよっぽどよかった.
今回の旅行は,全体として成功ばっかりだったのだけれど,この日の夕飯だけは失敗だったなぁ.
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アプサラダンス |
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ビュッフェ形式で机が並んでいる |
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外装 |
結局,少し食べたのだけど,20 時に迎えにくるといっていたドライバーさんが来るには,まだまだ時間がある.宿に電話して,早く戻りたいと伝えたいのだが,電話をかけるのは結構ハードルが高いことに気づく...ひとまず,そこのレストランで電話を借りることにしたのだが,どうやってかけていいものかよく分からない.なんとか,そこの人にここにかけたいと伝えてかけてもらったのだが,英語をがんばらないと分かってもらえない...
なんとか,伝えたつもりになって,電話を切って待っていると迎えにきてくれた.やっぱり英語は勉強しておかないといけないことを痛感することは,1 日目にしてこれで何度目だったか...
まだ 20 時前なので,せっかくだからシェムリアップの中心付近にあるナイトマーケットによってから宿に戻ってもらうことにした.今回のゲストハウスはナイトマーケットに近いというのが 1 つの売りだったので,途中でよっても問題ないし,歩いて帰ってみようという流れなった.ナイトマーケットは結構最近にできた観光客にできた市場らしくて,お土産を売っている.
お土産は T シャツとか石像のミニチュアとかがどの店舗でも売っていて,どこで買っても同じようなものなのだが,価格の交渉によって値段は結構かわる.それを楽しむ目的でブラブラしていて結構楽しかった.
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ナイトマーケット |
自分用にはナーガのミニチュアを探した.遺跡の入り口等にある像で,見ていて形が気に入ったのだが,思った形のものがない.やけに長い尻尾がついていたり,ナーガに囲まれたところにブッダが瞑想していたりといったバリエーションのものはあるのだが...このお土産を探すせいで,一緒に行った 2 人にはこの後数日に渡って,迷惑をかけることになってしまった.すみません..
結局,結構遅くまでブラブラしてしまって,次の日に朝日を見に行くのに起きられるか不安になってきた.
5 時起き...
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