アンコール遺跡旅行記: 3 日目

9 月 4 日

なんとか 5 時に起きられた.
他の 2 人もちゃんと時間どおりに起きていたので,アンコール・バルーンへ向かう.
向かう道は,電灯もなく(実は舗装もされていない),かなり暗い.
朝日を見に行くひとはそれほどいないのかと思わせるほどに,道もすいている.(実は少ない訳ではない.)
アンコール・ワットの前を通り過ぎて,アンコール・バルーンについた.よく見ていると気球ではあるのだけど,下からワイヤーで引っ張っていて,想像していた気球とは違った印象をうけた.

バルーン
下から引っ張っている


ちょっと早めについたので,日の出時間を待っていると,日本人が他に 2 組(3 人)来た.前日の山の上からの夕日のときもそうだったのだけれど,日本人って朝日夕日とかってすきだなぁと改めて思った.確かに,富士山登ったときにもご来光だったしなぁ.
ようやく周りが明るくなってきたところで,テストであげてみてからだとかいうことになっていたのだけれど,その日はちゃんとした日の出が見えないとバルーンの人にいわれてしまう.それでも乗りますか? と聞かれたが,そこまで行ってやめるのももったいないということで,乗ることにした.前日の初ハンモックに続いて初気球.
結構な高さまであがっているので,周りがかなり見渡せる.やっぱり,すごい平野だ.何メートル上がったのかは,その場では聞いた気がするのだが,忘れてしまった(180 m? そんなに高かったか?).
料金は,10 分くらいで,1 人 $ 15.現地の物価で考えると,ちょっと高すぎたかな.

気球からみわたすアンコール・ワット
すごい広さの平野

朝日はちゃんと見れなかったものの,いい景色を見渡せたので,まあよしとして,朝ご飯を食べに行く.この日は大回りなので,トゥクトゥクに乗っている時間が前日よりも長くなるのだが,とりあえず,アンコール・ワット正面の食堂まで,短距離移動.
そこは,観光客メインの食堂なのだけど,朝一なので,だれもいない.(現地の人は別のところでテレビを見ながら何かを食べている.)しかたないのだけれど,観光客メインということで,値段は結局は高くなってしまう(食事は 1 人 $ 4 だったかな?).食事代を抑えるには観光地じゃないところでいかに食事をとるかだな.

朝早いので,食堂はガラガラ
横向き
少しはなれたところにあるバンテアイ・スレイに向けて出発.
道すがら,プレ・ループに寄る.(他にも小さいところに寄ったような気もするけど,あまり覚えていない)

名前を覚えていないところ
プレ・ループ

前日に回った遺跡とは違って,全体的に赤い感じの遺跡.レンガでできている建物が目立っている.さすがに,高く積まれている部分はもっと堅そうな赤い石(砂岩?)でできている.そういえば,前日の夕日スポット(プノンバケン)でもメインの寺院の横にはレンガ造りの塔があった.また,アンコール・ワットの内側も赤い石でできていた.この場では分からなかったのだけれど,レンガ造りの塔の方が古い遺跡に多いらしい.このプレ・ループもアンコール・ワットよりも古い時代のものということだった.
この遺跡では,なによりもいい天気で,上からの眺めがよかったのを覚えている.

上からの眺め
他の遺跡の頭が見える


再び,バンテアイ・スレイに向けて出発.
アンコール・ワットから結構,離れていて,北東の方向へトゥクトゥクで移動する.これ以降次の日まで,トゥクトゥクでの長時間移動が続くのだが,道は結構ちゃんと舗装されているので,それなりに快適.道もほとんど直線ばかりで,40 Km/h 弱はでていたんだろうか.

1 時間ぐらいで,バンテアイ・スレイに到着.
この遺跡は,政府によって周りが整備されているようで,アンコール・ワット以前の遺跡として,結構貴重なものらしい.参道を抜けたところで,堀に囲まれたメインの建物がある.あまり広くなく,階段で上るようなピラミッド構造でないので,アンコール・ワットなど後の時代の遺跡ともずいぶん違う印象だった.後で調べてみると,アンコール・ワットより 200 年以上も古いものということだ.

バンテアイ・スレイ
また,何よりもすごいのは,細かいレリーフがきれいな状態で残っていること.(そういえば,英語でレリーフ(Relief)っていっても通じなくて,カービング(Carving)って言うんですね.)1000 年以上雨ざらしなのに,石ってすごい.中でも有名なのは,「東洋のモナリザ」と呼ばれるデバター(女性像)らしい.これはそこまでのものかなぁという印象だった.

細かい彫刻(ガルーダがナーガを引っ張る)
彫刻

中央の塔
東洋のモナリザ
一通り見終えたところで,周りのバードウォッチングポイントと書いてあるところを廻ってみようとするが,イマイチ.そうこうしているうちに,他の観光客がすごい勢いで増えてきている.ここは,結構狭い遺跡なので,早い時間帯でちょうどいい時間に来られたようだった.


次の遺跡は,クバル・スピアン.また 30 分ほどトゥクトゥクに乗る.その途中で急に道ばたに止まるので何かと思ったら,ガソリンを買うとのこと.そこまで何かと思っていた,道ばたに黄色い液体の瓶がおいてあったのはガソリンスタンドだったのかと気づく.

ガソリンスタンド

クバル・スピアンに着いて,歩き始めると,以外に大変な山登りである.見るべき遺跡がすぐそこにあるのかと思ったら,1500 メートルも山道を歩いて行かないとつかない...途中の道は細長い木が乱立しているのだが,歩くにつれて結構急なところを登ったりしないといけない状況になってくる.

細い木が乱立
急なところも結構ある


30 分以上かけて,ようやく頂上についた.そこには,水の流れの中にレリーフがある(というだけ?)のものだった.30 分も登ってきて期待も高くなっていただけに,ちょっと残念な感じだった.

水の中のレリーフ
水辺のレリーフ



また,来た道をもどって,下りきったところで昼ご飯を食べた.ここで食べたカレーとアモック(後で食べたアモックとは見た目も味もずいぶん違った.このとき食べたものほうが個人的には好きだった)はなかなか珍しくて,おいしかった.

豆のカレー(ピーナッツ?)
アモックと魚

大回りコースの遠めの遺跡はこれで制覇したということにして,アンコール・トム付近まで戻って,北側にある遺跡を廻る.
この辺の遺跡(タ・ソム,ニャック・ポアン,プリア・カンなど)は,早起きと山登りが結構効いてきて,疲れてしまったのであまり印象にない(場所の名前は帰ってきてから調べてようやく思い出すぐらい...)
あえていうなら,
タ・ソム:バイヨンのような顔つきの塔があったかな.
ニャック・ポアン:珍しく丸い遺跡.中心部は水に囲まれていて近づけなかった.
プリア・カン:広い.回廊が何重になっているんだ.
というところだったかな.

ニャック・ポアン
プリア・カン



これで廻る予定だったところは終わったので,宿に向けて戻り始める.そうすると,バイヨンを過ぎたあたりで雨が降り始める.ちょうどアンコール・ワットのところで,本降りになって,これが本場のスコールかという状態になる.先はかなり見えにくくなるぐらいに強くふっていて,道も水浸し.雨よけを下ろしてくれてあるトゥクトゥクに乗っていたおかげで,ほとんど濡れずに宿まで着けた.雨期ではあったものの,ここまで強いスコールはこの日だけで,大変幸運だった.

スコール
スコール

ちょっと休んでから,夕食に向かうことにした.前日の失敗を踏まえて,ドライバーさんにオススメがないか聞いてみた.要望としては,カンボジア料理ということだったのだけれど,Kitchen Angkor Chey という,かなりいいところへ連れて行ってくれた.(3 人とも気に入ったので,最終日もここで夕食をとることに)あれだけ凄く降っていた雨も,宿を出たときには,雨がやんでいた.
リゾート風な雰囲気もよかったのだけれど,メニューが結構豊富でおいしかった.

オールドマーケットの近くのレストラン
リゾート風な雰囲気
食事


雰囲気ということでは,このレストランの横に茂みがあるらしく,雨あがりで,カエルの声がすごい.ほとんど騒音ぐらいの音量で鳴いていた.始めはそんな感じだったのだけれど,食べているうちにまた凄い雨が降り出して,今度はそれで話声が聞こえにくいぐらいに.
結局,食べ終わって宿に戻るときも強い雨が降り続けていた.


雨も降っているし,朝早かったので,この日はもうこれで休むことに.

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